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2019.12.18

沖縄の観光課題にテクノロジーで向き合う4日間! OTTOPハッカソン2019 開催レポート! #ood2019

のびすけ

お知らせ
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こんにちは、こんばんわ! n0bisukeです。

2019/12/9~12/12で開催された、OTTOPハッカソンに技術サポートやメンターをする形で参加してきたので、レポートにもまとめてみたいと思います。

記念すべき第1回とのことで、地方開催にもかかわらず多くの人が参加していました。

元投稿: https://www.instagram.com/p/B56sovNDdhf/

当日の様子はこちらにも載せておきます。

OTTOPハッカソンとOkinawa Open Days(沖縄オープンデイズ)

今回僕が参加してきたハッカソンは、一般社団法人沖縄オープンラボラトリが主催しているイベントのOkinawa Open Days(沖縄オープンデイズ)の一環として行われたものになります。

[以下引用] Okinawa Open Daysはキープコンセプトとして、“世の中を変えるオープンテクノロジーとアイデアの集結”を掲げつつ、沖縄の地に集まりデジタル時代の新たな可能性を議論する場として講演など様々な機会を提供し、技術開発とビジネス、利用者と提供・運用者、トップエンジニアと学生、日本と海外(特にアジア)など幅広い参加者が一堂に会し、より具体的でわかりやすく活発な議論ができるようなプログラムを構成していきますので、沖縄県内外の興味のある参加者のみなさまの数多くのご参加をお待ちしております。

OTTOPハッカソン

今回のハッカソンは、一般社団法人沖縄オープンラボラトリが提供している OTTOPという沖縄の交通データなどが呼び出せるオープンなAPI(観光・交通オープンデータ提供プラットフォーム)を活用して事例を創出を目指したハッカソンになります。

ということで、ざっくりと「 オープンデータを活用して沖縄での移動体験をアップデートさせるプロジェクトの事例を作りたい 」ハッカソンだと思います。

ハッカソン初参加の人も多い中、和やかな雰囲気でのスタート

東京や他の地域で開催される多くのはハッカソンだと、初めは少しピリッとした緊張感でスタートするものが多い印象で、初参加の人が多いと尚更そういう雰囲気になりがちです。今回のハッカソンは、 初参加の人が多いにも関わらず、沖縄の雰囲気だからか和やかな雰囲気でスタートしていきました。

沖縄オープンラボラトリの方々による緩やかな司会進行です。

プレハッカソンイベントでのアイディアを元に実装を進める

実は今回はプレハッカソンイベントという、事前のアイディアソンが行われていて以下のアイディアが生まれていました。

アイディア名は公式サイトから抜粋

ハッカソンの日程には既にアイディアソンが終わっているという、贅沢な時間の使い方で、普段二日間とかで全てやってしまうハッカソンばかりを見てきたのですごく新鮮でした。

これもウチナータイムですかねぇ(違)

中間発表〜メンタリング

3日目からは中間発表とメンターによるメンタリングが入ります。

こんな雰囲気で各チーム現在までの進捗と現時点での企画発表を行なっていきます。

メンターにはLINE株式会社のエバンジェリスト立花さんが入り、各チームの発表に対してアドバイスをしていきます。

豪華な会ですね!! 参加者には学生さんや若手も多かったのですが、貴重な体験になったのではないでしょうか。

会場で並行して開催していた展示など

ここで、ハッカソンから少し離れて会場全体の雰囲気の話です。

冒頭でも話をしたとおり、今回はOkinawa Open Daysという大きなイベントが母体となっていて、OTTOPハッカソンはその一部で行うという関係でした。そういう背景もあり、同じ会場でOkinawa Open Daysの出し物であるプレゼンや企業展示、懇親会なども行われていて、同じ建物内でもハッカソン会場と違う階では別の盛り上がりを見せていました。

全体を通して 400名程度の参加者、4日間の延べ人数だと1000人を超えたとのことで、多くの人が注目しているイベントということが分かります。

参加者は沖縄県外から来ている人の方が多いそうで、 全国からこれくらいの人が集まるという熱量の高さも窺えます。

そんな中で行われた今回のハッカソンは、全国的に見て注目している人が多いハッカソンだったとも言えるのではないでしょうか。

各プロダクト紹介

それでは気になる各チームのプロダクト内容とハック中の様子を紹介です。 発表中と作業中で写真にばらつきがありますがご愛嬌。

空き時間有効活用アプリ

空き時間有効活用アプリは、観光中に 思ったよりも早く目的地を周ってしまって次の予定までの時間が急に空いてしまった時の時間が勿体ないという課題に着目したアプリです。

目的地と目的地の間にちょっと寄ると楽しい場所は無いかを教えてくれます。

バスコレ

沖縄の道路は渋滞になることが多く、多くの人が渋滞に悩まされているとのことです。 少しの人でも自家用車からバスに利用を切り替える人が増えれば渋滞がなくなり、観光客も現地の人も恩恵を受けられます。

バスコレはバス停のスランプラリーのようなアプリで、バスに乗りチェックインすることでバス停をアプリ上でコレクションすることが出来ます。

スマート(Voice)バスなび

観光客やバスに慣れていない人が、バス停の場所が分からない、そのバスがどこに行くのか分からないから乗って良いのか不安になる などの課題に着目したのがスマートバスなびチーム。

LINEボットとBOTの裏に実装しているAIプログラムを使って、バスのオペレーターの肩代わりをします。

空き駐車場

沖縄では観光時にレンタカーを借りて移動することも多く、レンタカーを借りると駐車場をどこに停めようかという問題が発生します。この 空き駐車場検索時に、駐車場事業者を横断的に検索して安いところに停めたいと一般的な人は思いますが、各事業者によってデータが異なるためなかなかこの仕組みが実現されてないとのことです。

空き駐車場はこれを横断的に検索して、安くて近場の駐車場を探しだすアプリです。

イベント対応バスなび

沖縄のローカルなイベント情報は公開されるのが遅く、観光客が観光予定を組むタイミングで発見出来ないことが多い とのことです。

バスに乗って移動している際に、近くで開催しているイベントがあれば教えてくれて観光予定にバリエーションを加えることが出来るのがイベント対応バスなびです。

My時刻表(わんの時刻表)

時刻表は基本的に色々な路線が載っているけど、人によって使う路線は様々ですし、よく使う路線の情報だけがあれば良い という人は多いのでは無いでしょうか?

これは観光客ではなく現地の人に向けたアプローチで、さらにお年寄り向けを想定したサービスとのことで、オリジナルのMy時刻表を簡単に作成し、お年寄り向けに紙に印刷して置いておけるといったサービスです。

乗降データを使ったバスの混雑状況教えちゃうbot

バスが複数路線あり、どちらに乗ろうか迷った時に現在のバスの混雑具合をリアルタイムで知れて判断出来たら嬉しいですよね。

乗降データを使ったバスの混雑状況教えちゃうbotは、そんな課題を解決すべくバス停の路線を入れると混雑具合を判断してオススメ路線を教えてくれるLINE BOTになります。

ちなみにこのチームは、別途取得している乗降データを活用したいという裏テーマも持って挑んでいました。

ハックタイムの佳境から緊張の審査会へ

最終日の前日あたりから各チーム開発の佳境に差し掛かり、会場も緊張感に包まれながらのハックタイムになっていきます。

会場でのデータ収集などもこの時間を逃すと厳しくなっていくため、参加者による会場での機材設置なども行われていました。

前日は詰め込むチームもあり、空き時間有効活用アプリチームは「チームデスマーチ」と自称し、バスコレチームは「夜3時くらいまで実装していた」とのことで、寝るのを惜しむくらい開発に励む様子も見られました。

いつも思うけど、ハッカソンはちゃんと寝た方が良いのか詰め込むのが良いのか悩ましいですよね。

プレゼン審査

そしていよいよ審査スタートです。

プレゼン審査と実際のデモを確認するプレイタイムの2部構成の審査会でした。

審査員やオーディエンスも、発表を食い入る様に見守ります。

プレイタイム

プレイタイムではプレゼンだけでは判断出来なかった完成度を見ていきます。

実際に審査員が触ってみて、モックアップだけではなくちゃんと作ることが出来ているのかを見ていきました。

審査員以外のオーディエンスや参加者同士でもお互いのプロダクトを触り合って感想を述べ合います。

そしていよいよ結果発表

各チーム、プレゼンやデモで伝えたいことを伝え切り、緊張の結果発表の時間です。

会場の盛り上がりも最高潮になるなか、司会から各賞を受賞したチームの発表です。

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

すぐに使える賞

まずは、 すぐに使える賞を受賞したのは My時刻表チームです。

今回のハッカソンのテーマと若干異なる方向だったが、即導入できそうな完成度での発表が評価されたのと、紙を使って沖縄のお年寄りにターゲットを当てた点が有用とのことでした。

有用賞

有用賞は2チームが受賞しました。

まず1件目は 空き時間有効活用アプリチーム。

観光時に発生する、移動時の空き時間を有効活用したいという課題感が強く刺さったのが評価に繋がりました。

もう1件は イベント対応バスなびチームです。

通常は観光客がキャッチアップすることが出来ない現地のマイナーなイベント情報を、観光客に訴求できる点にビジネス的な有用性があると評価されました。

LINE賞

そして急遽、LINE株式会社の立花さんから提供された LINE賞

こちらはLINEをプロダクトに組み込んだチームに与えられました。

の3チームが受賞です。

独創賞 [優秀チーム]

さて、ここから優秀チームの紹介です。

独創賞バスコレ チーム

沖縄の渋滞問題に着目したバスコレチーム。 バスの利用者を増やすことで、現地の渋滞を無くし、観光客もスムーズに移動ができるといったことを期待したプロダクトでしたが、現地の人も観光客もどちらにとっても有用かつゲーム形式にした表現が評価されました。

将来賞 [優秀チーム]

将来賞スマートバスなびチームです。

バス停でどのバスに乗るのが良いのか分からないという、沖縄に限らず東京でも発生する課題に着目することで、将来的な広がりが示唆される点が評価に繋がりました。

QRで簡単にバス情報を知れる点はいいが、文字情報でなく音声情報にするともっとよくなるのではとのコメントもあり、ディスカッションを重ねることで実導入も検討出来そうな期待値です。

その他の賞も

参加チームの賞とは別に、今回のハッカソンにおいて活躍してくれた方々にも賞の授与がありました。 参加チーム以外にも賞があるって素晴らしい会ですね。時間の都合上、賞の授与は全体では出来なかったですが、暖かさを感じました。

貢献賞

プレハッカソンから参加し、エンジニアに混って多くのアイディア、モックアップを提供、ハッカソン盛り上げに寄与し、全体を通して各チームのアウトプットに大きく貢献した沖縄タイムスの儀武さん貢献賞が贈られました。

サポート賞

各チームが開発に苦労する中、急遽駆けつけていただき開発サポートを行っていただき、各チームのアウトプットに繋がる動きをした琉球大学の森さん、大城さん、渡久さん、仲宗根さんサポート賞が贈られました。

優秀チームは最後にプレゼンも

優秀チームと評価された、バスコレチームとスマートバスなびチームは最後にハッカソン参加者以外のオーディエンスも聞く会場でピッチを行いハッカソンの成果報告を行いました。

まとめ

初開催の取り組みとのことでしたが、各チーム最後の発表までたどり着けて、主催側も参加者側も学びの多い会になったと思います。

特に優秀チームは今後も自治体や関連する組織と一緒に実現に向けて進んでいくかもとのことです!

来年以降も実施していくとのことでしたので、この記事を見た人で興味がある人は情報が出てくるのをお待ちください!

それでは!

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