【夏の自由工作2018】夏が暑すぎるのでオゾン発生素子でオゾンを発生させ(ようとし)た
夏のうだるような暑さが真っ盛りの時期となりました。いつの間にか時間も過ぎ、お盆です。
そんな中、dotstudioからの宿題として「夏休みの自由工作」を命じられました。
そして、提出期限が迫っています。
提出期限5日前の僕。
天を仰ぎながら、
「やばい、やばい、やばい!!!!!提出期限になっちまう!!!!!」
と心で悲鳴を上げています。
まるで、夏休みが明けようとしている小学生の気分です。人は学習しませんね。
「なにをつくろうか……なにつくろうか……。」
とぶつぶつ唱えながら考えていると、
「そういえば、オゾン発生素子という謎な素子を買ったなぁ」
ということを思い出しまして、
「もしかしたら、オゾン発生素子を使えば地球温暖化を救える!僕は救世主になれるのか!」
なんてことを思ったので、救世主になるべく謎のオゾン発生素子を使ってみたいと思います。
そもそもオゾンってなんだろう?
wikipediaを参照すると、オゾンとは、以下のようにあります。
3つの酸素原子からなる酸素の同素体で、分子式はO3。腐食性が高く、生臭く特徴的な刺激臭を持つ有毒な気体。そして、大気中にとても低い濃度で存在している。
また「オゾン層」という言葉をよく聞くかと思います。こちらは気象庁の説明から引用します。
大気中のオゾンは成層圏(約10~50km上空)に約90%存在しており、このオゾンの多い層を一般的にオゾン層という。そして、オゾン層は太陽からの有害な紫外線を吸収し、地上の生態系を保護している。
つまり、なんかすごいやつです。
その一方で、wikipediaによるとこんな性質と利用方法があります。
オゾンには強力な酸化作用があり、殺菌・ウイルスの不活化・脱臭・脱色・有機物の除去などに用いられる
むむむ、脱臭?どうやら、オゾン発生素子をつかって脱臭装置をつくることができるようです。
これでは地球温暖化の救世主ではなく、いつも通り消臭デバイスつくるたくろーどんですね。ちなみに僕は公衆トイレ1級判定士です(自称)。
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オゾン発生素子ってなんだろう?
オゾン発生素子は、とてもシンプルで小さいです。
仕組みは、絶縁物を挟んだ電極間に交流高電圧を印加すると無声放電が発生し、そこに酸素が通過することでオゾンが発生するらしいです。
とりあえず直流電圧8800[V]と交流電圧5~6[V]をかければ動くようです。
8800[V]! 普段使わないような高電圧が必要なようです。 なので、電圧を昇圧させる回路をまずつくってみます。
そのまえに今回使用する電子部品
- オゾン発生素子 KC-12
- 汎用整流用ダイオード 1000V 1A 1N4007
- セラミックコンデンサ 1000pF 1kV±10%
- 写るんです(使い捨てインスタントカメラ):カメラ内の回路を部品どりします。
- ユニバーサル基板
※コンデンサとダイオードは耐圧の高いものを選びましょう
昇圧回路「コッククロフト・ウォルトン回路」をつくる
コッククロフト・ウォルトン回路は昇圧するためによく使われます。
とてもシンプルで、必要なものは交流電圧、コンデンサ、ダイオードの3つです。
下記の図がその回路図を表しています。コンデンサとダイオードを繰り返し組み合わせていくと大きな電圧を得ることができます。
この回路を実装してみます。
これを回路図に示すと以下のようになります。
次に、交流電圧を発生させる部分をつくります。これには、「写ルンです(インスタントカメラ)」の部品を使います。
これを……
こうして……
基板を取り出します。この基板はカメラのフラッシュを発生させる回路がついていて、これを交流電圧源とします。
ついているフラッシュライトとコンデンサは外します。
上記の回路のとおりつくります。
オゾンを発生させてみる
完成したら適当な箱にいれて、電源を入れてみます。
むむむ、2つの電極を近づければ、放電するはずですが、放電しません!
なんでだろう……。
終わりに
見事に失敗してしまいました。
回路のところどころで軽い放電は確認できたのですが、残念ながら全体として高電圧を得ることは今回できませんでした。
そのため、謎のオゾン発生素子はお預けとなりました。原因を考えつつ、改良していきたいと思います。
電子工作は失敗することもありますが、楽しいので是非チャレンジしてみてください。
たくろーどんのチャレンジも続きます。