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2016.08.08

#MakerFaireTokyo2016 にウェアラブルな電子楽器を出展してきました!

うこ

お知らせ
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こんにちは! dotstudioのメイカーエンジニア・うこです。
去る8月6-7日の2日間にわたって開催された、国内最大級のモノづくりの祭典「Maker Faire Tokyo 2016」(以下MFT)に作品を出展してきました。
今回は個人メイカーとして制作したものを出しましたが、弊社エディターのうららがモデルとして一緒に参加してくれました。こちらの記事では、僕が出展した ウェアラブルなシンセサイザ「Cardiaction」 について紹介させていただきます。

ウェアラブルシンセサイザ「Cardiaction」の紹介

「Cardiaction」とは、「心臓の〜」を意味する接頭辞cardiacと、様々な「動き」を意味するactionを組み合わせた造語です。
着用することで着ている人の「心電図波形」をリアルタイムに読み取って音に変換し、服表面に描かれている鍵盤を押さえることで実際に演奏することができます。
また、ボタンの代わりに配置したツマミによって音作りを行うことができます。

出展者応募時は、僕自身がプロトタイプを着てデモを行ったため、出展者紹介ページではこのような写真が紹介されています。
制作段階において

以上の2点から、弊社エディターのうらら着用モデルとして、ダブルボタンのベストに近い形態のウェアラブルシンセサイザを開発することになりました。

また応募時には「チーム名」を求められましたが、個人出展予定だったため10秒ほどで思いついた「u.kokolab」という安易な名義で出展することとなりました(笑)。

コンセプト

少し哲学的な話になりますので、この節は適宜読み飛ばしてください。

1.

以上2つの理由から、 「電子楽器における心臓をヒトの心臓に置き換える」 ことにより、機械である電子楽器とヒトが一体となることによって成立する新たな楽器という構想が生まれました。

2.

以上2つの理由から、「電気的に取得可能で個々人にユニークである心電図」 を、「誰が演奏しても音に違いの出ない電子楽器」 に適用することで、誰が演奏しても全く異なった音の出る電子楽器 を作ることができれば、との考えから「Cardiaction」の制作へとつながりました。

デザイン

ベースとした衣服はダブルボタンの制服ベストで、ボタン部分はダブルではなく非対称のシングルとし、ボタンの代わりにツマミを配置しています。また、デザインの都合上レディースモデルながら右前となっています。
「Cardiaction」の文字を元にしたロゴモチーフを左側に配置し、「C」の文字を電源マークにして心臓の直上に位置させています。
残りの文字は波形の信号に似せた形をとり、特に「i」の文字を、心電図でよく見られる特徴的なQRS波(参考:心電図の基本的なみかた)と同様の形状としています。

技術仕様

今回の出展時点での仕様となり、今後アップデートしてゆく予定です。

発音に直接的には関わらない部分として、Cardiactionロゴ部分の発光があります。
こちらは心拍1回に対してC文字部分から一番下までのLED点滅が2周期分光るようになっています。
また、心起電力ベクトル(参考:「心電図:心臓電気軸」)を検出し、3次元ベクトルの各パラメータをそれぞれRGBの値に対応させて色を変化させるように設計しています。この色がそのまま音色の違いにも関連しています。

制作課程

こちらはかなり長くなる予定ですので、別記事にして後ほどリンクを貼らせていただきたいと思います。
MFT当日に問い合わせていただいた皆様につきましては、少々お待ち頂ければ幸いです。

デモンストレーションの様子

当日2日間ともかなり忙しくあまり写真や動画を撮れなかったので、Twitterから以下にいくつか引用させていただきます。

まとめ

MFTへの出展は今回で2回目ですが、前回以上に余裕がなく、僕自身はあまり他の展示を見て回れなかったのが残念でした。
そんな中でも手伝って頂いた知り合いの方々や、シンセを着たうららと共に音を出しながら会場を歩いて出しゃばっていったにも関わらず快く対応してくださったメイカーの皆様、本当にありがとうございました。

自分のブースに対する個人的な所感ですが……
MFTにおいては多くの子供たちも見に来られます。
前回、2015年に出した自身の作品「Vocaleaper」は、参加者が触りやすい形で展示をしてあり、また特に何も考えず手をかざすだけで音が鳴るというものでした。そのため、多くの子供たちに触っていただけたのですが、今回は展示の特性からもあまり子供が近寄りたいと思えるようなものでなかったと感じています。
個人的には、小さな世代にものづくりの楽しさをもっと知ってもらいたいと考えているため、それが実現できるミニマルなプロダクトを追加で用意しておけばよかったかな、と考えております。

しかし、コンセプトだけでなく見た目にもこだわりを入れたことで、先述のツイートのように多くの方々の目に留めていただくことができました。
自分の手で一から作り上げたモノを評価していただけるのは、何十回何百回となくやっていてもとても嬉しいものですね!

次回出展予定

ウェアラブルシンセサイザ「Cardiaction」は、次回は8月26日(金)にアスキーの主催による「IoT&H/W BIZ DAY 2 by ASCII STARTUP」に出展します。
こちらではメイカー・うこの所属元であるdotstudio株式会社として出展の予定です。なお現時点では販売可能なプロダクトではありませんが、希望者が万が一いらっしゃったら……?ご期待くださいませ。
ご来場のほどを一同お待ちしております!

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