直流と交流
直流と交流の説明に「電圧」という単語を多数使用するので、こちらの記事も参考にお願いします。
直流電源は電圧と流れる方向が一定
直流とは、Direct Current(DC)といい、電圧と流れる方向が常に一定になっていることを言います。 例えば、乾電池にLEDや豆電球などを繋いだ場合、直流であると言えます。
これと同じ理由で、乾電池で光る懐中電灯やバッテリーで動いているスマートフォンも直流電源から動作していると言えます。
これらの特徴を見てみると、電源は動作するものの専用のものだったり、乾電池の場合でも個数や向きなどが決まっています。
これは、動作するものごとに必要な電圧が違うからです。
交流電源は電圧と流れる方向が周期的
交流とは、Alternating Current(AC)といい、電圧と流れる方向が周期的に変化することを言います。 家庭用のコンセントからの電源はこれにあたります。
家庭用のコンセントの特徴は、直流の乾電池などと違って、プラグを逆に挿しても動きます。
また、動作するものの必要電圧が違っても同じコンセントを利用しています。
例えば、機種にもよりますがエアコンは200V(V:ボルトと読み、電圧の単位のこと)、スマートフォンの充電には5Vなど違いがあるが、同じコンセントを利用できます。
これは、交流モーターや白熱電球など、交流で直接動作するような一部の機器をのぞき、基本的にはアダプタなどで直流に変換され、必要電圧に変換し動作機器に供給をしているからです。
電源を変換するコンバータとは
電源を直流に変換する回路をコンバータと言います。
(ちなみに、交流に変換する回路をインバータと言います。)
交流から直流に変換する回路をAC/DCコンバータと呼ばれ、身近なものではACアダプタの中にその機能が備わっています。
ACアダプタは、PCやスマートフォンの充電の際によく見かけると思います。
ACアダプタをよく見ると、「INPUT:100~240V 50Hz~60Hz OUTPUT:5V1A」機器によって多少違いますが、このような表記があると思います。
これらの意味は、日本の家庭用コンセントの100Vの交流から5V1Aのスマートフォンなどの充電に利用されるくらいの電源に変換するということです。
電子工作でコンバータ
電子工作でよく利用されるArduino内でも電源は変換されています。
Arduino(UNO)自体は5Vの直流電源で動作しますが、3.3Vの電圧を出力することができます。
これらの直流から直流への変換する回路もコンバータと言い、この場合はDC/DCコンバータと呼ばれています。
Arduinoの場合は5Vから3.3Vへ電圧を下げているので降圧と言います。
電子工作では主に、三端子レギュレータを利用することで目的の電圧を作り出します。
ただし、三端子レギュレータは広義の意味ではDC/DCコンバータですが、一般にDC/DCコンバータと言った場合は三端子レギュレータを含みません。