ネットワーク
Computer NetworksIT用語におけるネットワークとは、端末同士が繋がる仕組みを指します。
LANやWAN、アクセスポイントやWi-Fiモジュールなど重要な言葉がたくさんありますので整理しておきましょう。
インターネットとは
私たちがよく使う「インターネット」という言葉は、世界中の機器と通信ができるTCP/IPプロトコルで繋がっている状態を指します。 プロトコルとは簡単に言うとルールのことです。同じルールでネットワークを構築することで通信が可能になります。
ネットワークの種類
WAN/LANとWi-Fi
WAN(Wide Area Network)とLAN(Local Area Network)はネットワークの種類です。 反対にWANは離れた場所と繋がっているネットワークです。企業の本社や支社同士を繋ぐ社内ネットワークはWANですし、インターネットはWANの一種と言えます。
LANは同じ建物内や狭い場所で形成されるネットワークです。カフェのWi-FiやポケットWi-Fiなど、同じアクセスポイントに繋いだ機器同士は「LANで繋がっている状態」です。
Wi-FiはワイヤレスでLANに接続する仕組みの名称で、無線LANの規格の一つです。
アドホックモードとインフラストラクチャモード
無線LANの通信は動作モードによって2種類に分けられます。 アドホックモードは端末同士が互いに電波を送受信して直接通信をする方法を指します。
これに対しインフラストラクチャモードは親機となるアクセスポイントを介して通信する方法です。複数の端末でLANを形成したり外部のネットワークに繋いだりするときに利用します。
ネットワーク関連の名称
ルータとアクセスポイント
ルータは外部のネットワークとLANの仲介をして接続させる機器です。
アクセスポイントはWi-Fi端末からの電波を受け取りネットワーク内の機器の通信を可能にする機能を持ちます。
現在は両方の機能を持った「無線LANルータ」が主流になっています。ポケットWi-Fi(モバイルルータ)もこの一つです。
テザリング
テザリングはLETや3Gなど携帯電話回線に繋がっている端末を媒介にして他の機器をインターネットに繋ぐことができる機能です。
アクセスポイントの役目を果たす端末と機器の接続方法にはWi-Fi・Bluetooth・USBがあります。接続できる台数や速度などが違うので適した方法を選びましょう。
SSID
SSIDとは「Service Set Identifier」の略で無線ネットワークの名前を指します。
アクセスポイントの識別子になっており、LANに繋ぐときはSSIDとパスワードを指定します。
IPアドレス
IPアドレスはインターネット(TCP/IPプロトコルの通信)上での機器の住所のようなものです。世界中で固有の「グローバルIPアドレス」と、LANの中で有効な「プライベートIPアドレス」に分けられます。
グローバルIPアドレス
グローバルIPアドレスは全世界で一意の識別子です。グローバルIPアドレスを割り当てられることで機器はインターネットに繋ぐことができます。変更されない固定IPアドレスと再起動などによって変わる動的IPアドレスがあります。
プライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス)
LAN内での機器ごとのIPアドレスです。独立した自ネットワーク内でのみ有効なIPアドレスのため、他のネットワークでは同じIPアドレスが利用されている可能性があります。
ルータがプライベートIPアドレスをNATという機能でグローバルIPアドレスに変換することでインターネットに接続することができます。
Wi-FiとIoT
マイコンボードなどのデバイスをインターネットに繋げるには「Wi-Fiドングル」と「Wi-Fiモジュール」を使う方法があります。
Wi-Fiドングル
デバイスにUSBで接続することでWi-Fi通信を可能にする機器です。
TCP/IPプロトコルスタック(階層)を持たない機器には、USBで接続してもドングルでそのまま利用することはできません。
Raspberry PiはWi-Fiドングルを利用することのできるデバイスの一つです。
Wi-Fiモジュール
TCP/IPを搭載した機器です。マイコンボードに繋ぎ拡張して利用します。
Wi-Fiモジュールを初期搭載したマイコンボードも多く発売されていますが、安価で購入でき簡単に技適を取得している「ESP8266」や最新の「ESP32」が人気です。